企業の競争力を阻害していた旧態依然の受注業務プロセスの根本原因を解明し、次の20年を支える仕掛けを作る
成長のない20年
高度な技術でさまざまな素材の鋼材をあらゆる形に加工し、多くの顧客から信頼を得てきたクライアント企業は、これまで安定したビジネスを続けてきました。しかし、すべての見積りや受注をFaxでやりとりしていたため、競合他社がオンラインでオーダーを完結できるサービス・ツールを提供し始めたことで、経営陣が危機感を抱くようになりました。
成長を阻害していた根本的な課題をみつける
当初はオンラインオーダーの仕組みを構築することに重点を置いていましたが、プロセスとビジネスの理解が深まるにつれ、より根本的で大きな課題が見つかりました。見積りをつかさどる計算ロジックは20年前に作成されており、この20年間、誰もその動作を理解せずに使用していたのです。
マーケットの変化にダイナミックに対応し、成長する企業へ
そこで、私たちは複雑なコスト計算ロジックを担当者が自然言語で理解できる仕組みをつくり、市場の変化に応じてコストをダイナミックに変更できるソリューションをつくりました。こうして、社員と顧客が共に成長を描ける次の20年の成長に向けたプラットフォームが整いました。
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- ハイパフォーマンスプログラムマネジメント
- データドリブン戦略実行
- プロダクトエンジニアリング
大規模システム構築トラブルの原因を、AIエージェントとコンサルタントが協働して特定する
大規模なシステム構築がうまくいかなかった原因は?
数百人の関係者が関わった5年にわたるシステム構築プロジェクトが頓挫した原因を解明するため、第三者による調査プロジェクトが発足しました。この調査プロジェクトでは、業務内容を理解した上で、数百ギガバイトのデータを解析し、2か月以内に調査結果を報告する必要がありました。
テクノロジー、人、組織、様々な要因を短期間で紐とく
膨大なデータと短期間での調査結果提供の必要性から、私たちはAIの活用とエンジニアリング視点を中心に据えた調査アプローチを選択しました。具体的には、数百ギガバイトのデータを利用してRAGを構築し、従来アナリストが行っていた資料整理と分析をAIエージェントに担当させるとともに、当社のドメインエキスパート、エクスペリエンスデザイナーによる関係者数十名へのインタビューやオンサイトでの実地検証を行いました。
AIとコラボレーションする新しいコンサルティングのアプローチ
このアプローチにより、初期の調査分析にかかるコストを削減しながら、技術的に詳細な調査を行うことができました。その結果、日々の業務から経営層の意思決定まで、技術とビジネスの両方の観点から包括的な調査結果を短期間で提供することに成功しました。これは、AIとコンサルタントが連携することで生まれた新しいサービスモデルであり、従来の枠を超えた生産性・品質・スピードを可能にしています。
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- モダナイゼーション
- 業務イノベーション
- データドリブン戦略策定・実行
製造業の品質管理業務に、データを中心とするエクスペリエンスの考え方を導入。
次世代を見据えた業務にイノベート。
大規模で複雑な品質管理業務をイノベーションで刷新したい
大手製造業のクライアント企業では、品質管理業務のプロダクトをイノベーティブなものにするために、UI/UXのバーチャルチームが組成されました。しかし、デザインやエクスペリエンスに関する業務経験をもつメンバーが少なく、進め方に不安を抱えていました。
データ・ユーザー体験中心アプローチとアジャイル
イノベーティブな仕組みづくりのためには機能要件だけでなく、潜在的な思いや感情を可視化することが重要です。私たちは、その思いや感情を質の高いデータで把握するために、データをエクスペリエンスの中心に据えたアプローチを採用しました。また、エモーションドリブンな「ものづくり」へ移行するサポートツールとして、アジャイルの手法を取り入れ、クライアントメンバーと一緒にチームの立ち上げを行いました。
AIアーキテクチャ・デザインガイド・人材育成をわずか4ヶ月で実現
4ヶ月間で作り上げたものは、デザインガイドラインと、新しいエクスペリエンスを具現化するエンドツーエンドのデザインシステムとモックアップ、そしてAIエンジンのデザインとその実装です。また内製化による継続的な進化のため、人材の育成とアプローチの定着も行いました。業務改善という一見地味なテーマに対しても、イノベーティブなアプローチを取り入れることで、確かな成果を生み出すことができました。
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- データドリブン戦略策定・実行
- カスタマーエクスペリエンス
ECサイト利用者の声をデータとして取り入れ、インテリジェントデータサービスを構築。
業務改善策を自動生成。
お客様の声をリアルタイムに業務改善に役立てたい
大手リテール企業では、これまでユーザーの不満や要望を基に業務改善を行ってきました。しかし、業務改善テーマは各業務の担当者の判断で設定されており、膨大なユーザーの声を十分に活用できていないのではないか、との課題が提起されました。
データが自動的に業務改善のプランを提案する
そこで、私たちはユーザーの声を起点にした業務改善を行うことを提案しました。具体的には、SNSやカスタマーセンターから日々集まる膨大なユーザーの声をデータとして収集し、それらを不満や要望に分解・分析し、業務改善が必要な領域を特定、最終的には、業務毎に、自動的に改善策を生成できるようにすることです。長期間にわたるプロジェクトの中で、私たちは、現行業務の分析、データの分解と分析、PoCを支援しました。
ユーザーインサイトを活かした業務変革の第一歩
6か月間の成果として、PoCのために規模を絞ってユーザーの声を収集・分析し、特定業務における業務改善案を生成するまでの検証を行うことができました。これにより、ユーザーの不満や要望をリアルタイムに具体的な改善策に変換するプロセスが確立されました。
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